4月から半年間で宅建試験に独学合格した体験談

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はじめまして、スナと申します。年齢は32歳、女性です。私は働きながら宅建試験の勉強を始め、初回受験で合格することができました。

その時の勤務形態は、

  • 職種:事務職
  • 勤務時間:8時間
  • 残業時間:月5時間
  • 通勤時間:往復1時間

正社員としてフルタイムで働いていましたが残業は少なく、通勤時間を含めた仕事の拘束時間は1日10時間くらいでした(だいたい朝8時に家を出て、夕方6時に帰宅)。

私が勉強を開始したのは、令和4年4月後半からです。令和4年10月の試験を受験したので、約半年間勉強しました。

合格した際の点数は50点満点中39点(権利関係10点、宅建業法17点、法令上の制限・税12点)でした。

目次

かかった勉強時間

ほぼ毎日定時で帰宅していたとはいえフルタイムで働いていたので、勉強時間の確保は大変でした。平日は2時間くらい、休日は3~6時間くらい勉強をしたと思います。平日は、仕事の休憩中などのすき間時間に30分、帰宅後1時間半くらい勉強時間を作るようにしていました。

試験の直前期(試験1~2か月前)の休日は、1日7~10時間くらい勉強したと思います。私は試験の半年前から勉強を開始し、遅めのスタートだったので、直前期にガッツリ勉強するようにしました。

私が宅建試験の勉強に充てた時間は、合計すると350時間くらいでした。宅建の合格に必要な勉強時間の目安が300時間くらいと言われているので、働きながらでも平均くらいの勉強時間を確保することができました。

科目毎の勉強時間の配分は、権利関係(民法など)4割、宅建業法2割、法令上の制限・税4割くらいです。宅建業法は基本的な問題が多いので他の科目より勉強時間は少なめでした。その分、暗記するところが多い権利関係と法令上の制限に力を入れるようにしていました。

前半期(試験5~6ヵ月前)で勉強したこと

前半期(試験5~6ヵ月前)の学習の流れは次の2ステップでした。

  • テキストを2回読む
  • すき間時間に復習をする

勉強を始めた当初は、どのように進めていけばよいか分かりませんでした。

まずは、口コミが良かったテキストを購入したのですが、そのテキストに「最低でも2回は読みましょう」と書かれていたので、とりあえず2回読むことを目標にしました。

テキストを2回読む

前半期(試験5~6か月前)は、「みんなが欲しかった宅建士の教科書」というテキストを使って勉強しました。資格予備校のTACが出版しているテキストです。

みんなが欲しかった宅建士の教科書

<特徴>

  • イラスト、図解付きの解説で分かりやすい
  • ゴロ合わせ付きで暗記がラクに
  • 各テーマを読んだあと関連問題が解けるようになっている

「2回読む」といっても、何も考えずに読んだわけではありません。1回目はテキストにざっと目を通し、丁寧に読んで覚えるというよりも宅建試験の内容を把握するようにしました。2回目はテキストの赤字や太字部分を覚えるよう、丁寧に読み込むようにしました。

私が使ったテキスト「みんなが欲しかった宅建士の教科書」は、テーマ毎に実際の過去問が例題として1~2問掲載されています。各テーマの解説を読んだ後、例題を数問解くことで理解度をチェックすることができました(例題が解けなかったらもう一度解説を読むという流れで勉強しました。)。例題は、スマホ学習にも対応していたので、仕事の休憩時間にスマホを使って解くこともありました。

テキストが科目毎に3分割に切り離せたので、職場や外出先にも持って行っていました。テキスト1冊を全部持っていくと3センチくらいの厚さでけっこう重いですが、切り離すと1科目1センチくらいの厚さになるので、外での勉強に役立ちました。

みんなが欲しかった宅建士の教科書、3分割
※3分割にした「宅建士の教科書」

すき間時間に復習をする

宅建試験は暗記する所が多いので、復習もきちんと行うようにしました。

「エビングハウスの忘却曲線」という言葉をご存じでしょうか。人は復習しなければ覚えたことを1日後には7割くらい忘れてしまうそうです。私もこのことを知ってから、復習を少しでもするように意識しました。実際に、宅建試験は覚える量が膨大なので、新しいことを覚えると、前に学習したテーマのことを忘れてしまいました。

前日に勉強したテーマについて、次の日にテキストに軽く目を通したり、スマホで例題を解いたりしました。復習にはまとまった時間は必要なかったので、休憩時間やすき間時間に10分くらい復習することが多かったです。

そんなこんなで、前半期の勉強時間は、合計で30時間くらいでした。あまり1日に長時間勉強することは少なく、休日に2時間くらいと平日のすき間時間で勉強しました。復習を意識していたわりに全く勉強しない日もありました。

反省点として、平日の仕事後にも勉強をしていれば直前期に慌てなくてすんだなと思います。勉強を始めた当初は、みんなモチベーションが上がらないものですが、最初から計画を立てて勉強をしていれば他の受験者にも差をつけることができると思います。

後半期(試験2~4ヵ月前)で勉強したこと

後半期(試験2~4か月前)の学習の流れは次の3ステップでした。

  • 問題集を解く
  • 宅建学習のYouTubeチャンネルを視聴する
  • 暗記ノートを作成する

だいたいこのような流れで勉強しましたが、並行しながら進めることもありました。後半期の勉強時間の合計は、150時間くらいでした。

問題集を解く

後半期(試験2~4か月前)は、「みんなが欲しかった宅建士の教科書」に加えて、「みんなが欲しかった宅建士の問題集」を使って勉強しました。こちらもTACが出版しているテキストで、「宅建士の教科書」とリンクしていてセットで学習できるようになっています。

みんなが欲しかった宅建士の問題集

<特徴>

  • 「宅建士の教科書」と完全リンク(科目毎に過去問が解ける)
  • 各問題は難易度付き(A~C)で、優先順位がわかる
  • 前年の試験問題&解説がダウンロードできる

後半期に問題集を合計3回解きました。同じ問題を3回も解くと答えを覚えてしまいそうですが、選択式とはいえ文章の中から誤りを見つけるような問題が多く、意外と覚えられないです。むしろ細かい知識まで必要なので、繰り返し問いて覚える必要がありました。

問題集の進め方として、宅建試験の問題は4択問題(4択の中から誤っているもの又は正しいものを1つ選ぶという問題が多い)なので、1問毎に答え合わせをするのではなく、設問1つ毎に答え合わせと解説を読むようにしました。

例えば、「次の4つの選択肢のうち、宅建業法の規定によれば誤っている記述はどれか」とい問いについて(1)~(4)の選択肢から選ぶ際、(1)の記述を読んで正誤を判断し答え合わせをする、次は(2)を読んで答え合わせをする・・・という流れで勉強しました。4つの選択肢それぞれについて、どこの記述が誤っていて、どこが正しいのかを解説を丁寧に読んで理解するようにしました。

このような方法で問題を解くことで細かな知識まで覚えることができ、他の問題でも応用することができました。問題集を解いて分からなかったところは、「宅建士の教科書」をもう一度読んで確認しました。また、間違えた選択肢には、チェックを付けて直前期に見直しができるようにしました。

宅建学習のYouTubeチャンネルを視聴する

メインのテキストは、「宅建士の教科書」を使っていましたが、問題集を解くなかでテキストだけでは分からないところがあったため、宅建学習に特化したYouTubeチャンネルを見て勉強をしました。

私が視聴していたYouTubeチャンネルは次の2つ

  • マジでイケてる宅建講座【ゆーき大学】
  • 棚田行政書士の不動産大学【公式チャンネル・宅建】
マジでイケてる宅建講座【ゆーき大学】
棚田行政書士の不動産大学【公式チャンネル・宅建】

どちらも宅建士や行政初書士など、複数の資格に合格した方が運営しているチャンネルです。とくに、「法令上の制限」は、宅建ならではの単語や概念がたくさん出てくるので、テキストだけではイメージが湧かず難しいと感じていました。動画や言葉で説明を聞くことで、難しい概念も理解することができました。

また、覚え歌やゴロ合わせもあったので、通勤中や移動中に聞いて、効率よく暗記することはできました。

反省点としては、Youtubeチャンネルでは、宅建試験に関する基本的な情報や、勉強方法も解説していたので、勉強を始めた当初から見ていれば効率良く勉強できたなと思いました。

暗記ノートを作成する

問題集を解く、テキストを読むといった方法で主に暗記していきましたが、暗記する箇所が多く、復習しても時間が経つとどうしても忘れてしまいました。そこで、暗記ノートを作成し、図や表、ゴロ合わせを書いて暗記するようにしました。

テキストと問題集をやり込んだ後に作成したので、どこが重要なのか、暗記すべき場所はどこなのかが分かるようになり、本当に重要なところだけ、手書きでノートにまとめました。

テキストや問題集をやり込む前だと、どこか重要なのか分からず、優先順位の低い所までノートにまとめてしまい作成に時間がかかるのでオススメしません。すべてのテーマについて暗記ノートを作成すると時間がかかるので、本当に重要な暗記すべき所、なかなか覚えられない所だけまとめるのがオススメです。

暗記ノートを作成するにあたり、もう一度テキストに最初から目を通していったので、復習にもなりましたし、「書く」という作業で暗記することもできました。パソコンで作成する方が時間はかかりませんが、私は書く作業の方が覚えられ、パソコンの文字より自分の字の方が頭に入るように感じました。これは人それぞれなので、パソコンで作る方法も人によっては良いのかなと思います。

私は、だいたいA4ノート10ページ分くらいにまとめました。暗記ノートを作成したら、ノートを持ち歩いてすき間時間に覚えるようにしました。覚えたい所を赤字で書いておくと、暗記シートで隠して勉強できるのでオススメです。どうしても覚えられない所は、雑紙に殴り書きして覚えていました(丁寧に書くのは時間がもったいないです)。

直前期(試験1ヵ月前)の勉強したこと

直前期(試験1か月前)の学習の流れは次の3ステップでした。

  • 問題集を解く(間違えた問題を中心に)
  • 予想問題を解く(本番と同じ時間で)
  • スマホアプリで問題集に載っていない過去問を解く
  • Yotubeチャンネルで予想問題を視聴

科目毎にじっくりと勉強するのではなく、全ての科目にまんべんなく触れることを意識しました。直前期の勉強時間の合計は、170時間くらいでした。

問題集を解く(間違えた問題を中心に)

引き続き、宅建士の問題集を解きました。しかし、試験1か月前に最初から問題集を全部解く時間はないので、後半期にチェックしておいた間違えた設問を中心に解くようにしました。

何度も間違える問題、忘れてしまったところは、テキストを読み返したり、紙に書いて覚えるようにしました。また、1日のうち全ての科目に触れるようにし、覚えたことを忘れてしまないようにしました。得意な科目でも1問は解くようにしました。

予想問題を解く(本番と同じ時間で)

実際の宅建試験の時間120分と同じ時間で、予想問題集を解きました。本番のリハーサルという心構えで、時間を計って図書館で行うようにしました。

使用したテキストは、4回分の予想問題と3回分の最新過去問が掲載されている「出る順宅建士 当たる!直前予想問題集」です。資格予備校のLECが出版しているテキストです。最初は120分の試験時間は長いと思っていましたが、初めて予想問題を解いたときは時間が足りずびっくりしました。

「どの科目から解くのか」、「科目毎の時間配分はどうするか」予想問題を解くなかで計画を立てることをオススメします。

予想問題を1回分解いたら、正解した問題も含めて、解説を丁寧に読んで復習するようにしました。解説を読んで復習するだけで4時間くらいかかったので、予想問題1回分を勉強するのに丸1日はかかりました。時間はかかりますが、問題を解きっぱなしではなく、なるべくその日のうち丁寧に解説を読むことで、同じ問題が出たときに間違えずに解くことができます。

働きながら勉強をする人は、時間に余裕のある休日に取り組むことをオススメします。

こちらのテキストには3年分の過去問も掲載されていましたが、「宅建士の問題集」で既に解いている問題が多いと考え、時間を計って解くことは行いませんでした。というよりも試験まで時間がなく予想問題を解くだけで精一杯でした。

予想問題は4回分が載っていましたが、試験1か月前から始めて3回分しか解けませんでした。早く勉強を開始していれば予想問題集や過去問も時間を図ってもっと解けていたなと反省すべき点です。

スマホアプリで問題集に載っていない過去問を解く

直前期にはテキストや問題集に加えて、スマホアプリでの勉強を行いました。私は過去問が解けるアプリをダウンロードしました。

予想問題集を解いてみて、過去問やテキストには出てこない内容が一定数あったため、なるべくたくさんの過去問を解きたいと思い、アプリを使いました。

すきま時間に解けるのも便利だったし、直前に新しい問題集やテキストを買っても使いこなせなかったので、アプリを使った勉強法が意外と役立ちました。今までのテキストで出てこなかった内容の問題や、間違えた問題は、スクショで保存して、後日見直すようにしていました。

Yotubeチャンネルで予想問題を視聴

Yotubeチャンネルのメリットとして、試験までのスケジュールに合わせたテーマで配信してくれる点があります。直前期には予想問題を出題してくれる動画や、試験当日の心構えなどの動画があり、不安を解消することもできました。

また、独学はモチベーションを保つのが難しいので、コメント欄で同じように勉強している仲間がいることを知ってモチベーションを保ったり、情報交換をすることができました。

私の勉強方法のポイントを4つ(まとめ)

以上が、私が宅建合格までに行った勉強方法でした。ポイントをまとめると次の4つです。

  1. 過去問を繰り返し(3~5回)解く
  2. 過去問は設問毎に答え合わせする
  3. 復習をしっかり行う
  4. メインのテキストを繰り返し読みつつ、動画やアプリで知識を補う

宅建は暗記すべき所が多いだけでなく、細かい知識やひっかけ問題が多く出題されます。これらの対策として上記1~4の方法がポイントだと感じました。

また、宅建試験は民法のような法律問題も多く出題されるので、法律の勉強をしたことがない人が、独学で勉強するのは難しいかもしれません。独学での勉強に不安がある人は、資格予備校や通信講座を使って勉強する方が良いと思います。

今までの知識や、確保できる勉強時間は人それぞれなので、独学に限定せず、予備校や通信講座など、自分に合った方法で合格に向けて頑張ってほしいと思います。

どちらの方法にもメリットがありますが、「モチベーションの維持」という点では、独学は苦戦しました。私が前半期に勉強時間が少なかったのは、当初はやる気がでず「次の年の受験でも良いのでは?」という考えが頭をよぎってしまったからです。今年合格するぞという意志を持って計画的に勉強することが合格への近道だと感じました。

長くなりましたが、宅建試験は、法律系の資格の中では合格しやすい資格と言われています。不動産会社で勤務した際は、数万円の資格手当が支給される場合もあり、将来に役立つ資格だと思います。

私の経験が合格を目指す方の参考になれば幸いです。

当ブログでは宅建試験に独学で合格された方にインタビューをしています。ほかの合格体験記はこちらのカテゴリーページからご覧ください。

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